腰痛と吐き気が同時にきたら腎不全?!腰の痛みと内臓の関係

突然起こる腰痛は怖いですよね。腰痛にも種類があり、ぎっくり腰ならまだかわいいものですが、体が重だるく、疲れが抜けなかった、痛みとともに吐き気もある。となると内臓の病気も疑われるからです。

こんな経験はないですか?

突然の腰痛と吐き気が来たときにどんな危険があるのか、そして、どんな病気の可能性があるのか解説します。

もしかしたら、この腰の痛みと吐き気は腎不全かも?

背中から腰の間に鋭い痛みはありませんか?軽くジャンプしてかかとからドシンと着地してみましょう。腰の上のほう、背中の下の方、腰と背中の真ん中あたりに、体の中から来るような痛みがあれば、それは腎不全かもしれません。

吐き気があるなら尿毒症の症状かもしれません。体内の老廃物がたまり、脳で神経を刺激しているのです。

どんな病気?

腎臓は体の中の老廃物を取り除き、体の水分調整をする場所です。腎不全になると腎臓の組織が破壊され、腎臓の機能が弱くなり、老廃物を取り除くことができなくなります。
腎臓が通常の30%以下の機能しか果たせなくなると腎不全と診断されます。

どんな症状がでてくるの?

腎不全はなかなか症状が現れないことで知られる病気です。症状が現れたときには、腎臓が正常の10%しか機能していないということもあるようです。腎不全が疑われる症状には次のようなものがあります。

むくみ

体の水分が十分に排泄されないので、水分がたまりむくみやすくなります。

尿量の変化

腎臓病初期の段階では、尿量は多くなります。しかし、腎機能が低下するにつれて老廃物を取り除けなるので尿量が少なくなり、完全に腎機能が働くなると尿量は0になります。

高血圧

腎臓には血圧を調整する機能もあります。腎不全になると血圧調整機能も働かなくなり、高血圧になります。

たんぱく尿

たんぱく質が糸球体でろ過されても、たんぱく質は尿にでないように、血液中にたんぱく質を戻す器官が腎臓にはあります。腎不全ではその器官自体破壊されてしまうので、尿にたんぱく質が混ざるようになります。

尿毒症

尿により老廃物を体から排出できなくなったときにでる症状です。倦怠感、疲労感、吐き気、食欲不振、呼吸苦、睡眠障害等があげられます。尿毒症の症状を放置すると命に関わります。

何科を受診すればよい?

大きい病院ですと腎臓内科があるかもしれません。また、最近は小さな病院でも「腎クリニック」などの名前で腎臓病、糖尿病を専門に診る病院も増えてきました。近くにそうした専門の病院や大きな病院がない場合は、内科で十分でしょう。

腎不全は尿検査や血液検査で発見されます。日頃の健康診断や人間ドックが発見の手がかりとなりますので、そうした検査を受けてみるのもよいでしょう。

腰痛と吐き気が同時に来る場合、もしかしたら、腎動脈がつまっている?

腎動脈がつまってしまう病気を腎動脈狭窄症といいます。腎不全に近い症状がでてきます。吐き気と腰の痛みがある場合、腎不全と一緒に腎動脈のつまりも疑ってみましょう。

どんな病気?

腎臓につながる太い動脈がつまってしまう病気です。腎臓に血液がいかなくなりますので、上手に血液中の老廃物をろ過できなくなります。加齢に伴い見られることが多いようです。この病気を原因として腎不全になることもあります。

どんな症状がでてくるの?

腎臓につながる血管が狭くなっているので、腎臓が血液をろ過する量が少なくなります。そこで、腎臓病と同じような症状がでてきます。吐き気がある場合は体中に老廃物がたまっている状態だと考えられます。

何科を受診すればよいですか?

血管がつまっているので、循環器内科が専門となるようです。しかし、自分で腎動脈がつまっていると感じるような病気ではありません。

病院でもいろいろな検査の末にわかるということが多いようです。ですので、症状からは腎臓内科、腎クリニックといったところ、総合内科をはじめは受診するのがよいでしょう。

腎盂腎炎でも腰の痛みと吐き気がでる?

腎盂腎炎はときどき名前をきく病気かもしれません。この病気でも腰の痛みと吐き気がでます。どんな病気なのか解説します。

どんな病気?

腎臓は、血液をろ過して尿を作る部分と尿を集めて送るところとに分かれています。尿を集めるところを腎盂といいます。腎盂腎炎とは、腎盂をはじめ腎臓の器官が細菌感染し、腎臓が炎症を起こす病気です。

どんな症状がでてくるの?

やはり腎臓に関係する病気ですので、背中と腰の間が痛くなります。腎臓の働きが弱くなりますから、倦怠感や吐き気があることもあります。腎不全と異なるのは、38℃以上の熱がでることです。

何科を受診すればよいですか?

細菌感染ですので、抗生物質と十分な水分をとり、安静にしていると徐々に症状は改善していきます。発熱が伴いますので、内科を受診するのがよいでしょう。

その腰の痛みと吐き気、もしかしたら、尿路結石?

突然の腰の痛みに襲われたら、尿路結石かもしれません。ぎっくり腰との違いは何でしょうか?解説します。

どんな病気?

尿路結石は腎臓から尿道までの間にシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなどでできた石がはまり込んでしまうことで起こります。

石が尿管にはまり込んでしまうと、尿が流れにくくなり、尿が腎臓に逆流します。その結果、腎臓は尿でいっぱいになってしまい尿で圧迫されて激しい腰痛になるのです。

どんな症状がでてくるの?

突然に腰が痛くなります。ぎっくり腰ならば動かさなければ痛みは尾緩和されるのですが、尿路結石は安静にしていても痛みが治まらないのが特徴です。また、石が体を傷つけることで血尿になることもあります。あまりの痛みに吐き気を伴うこともあります。

何科を受診すればよいですか?

専門は泌尿器科です。余裕があるようなら泌尿器科を受診しましょう。しかし、猛烈な痛みのため、自力で病院にいけないことも多いようです。救急車で搬送される患者も多いようです。

生理が近づくと吐き気と腰の痛みが。もしかして月経前症候群かも?

女性は生理に関係した腰の痛みと吐き気に悩まされることが多いようです。月経前症候群でも腰の痛みと吐き気が症状として表れます。

どんな病気?

女性特有の病気です。生理の10日から3日前くらいの間に起こる体や心の不調のことです。月経前症候群には女性ホルモンが関係しています。また、毎回症状が違うこともあります。ストレスや食生活、性格なども関係するといわれています。

どんな症状がでてくるの?

なんと月経前症候群に当てはまる症状は200以上もあるとされています。その中には吐き気や腰痛も含まれます。女性ホルモンだけでなく生活環境や性格も関係しているので、本当に人それぞれの症状がでます。

何科を受診すればよいですか?

女性特有の症状です。婦人科がいいでしょう。低容量のピルをはじめ様々な薬が開発されているようです。また、症状を緩和するための生活スタイルのアドバイスをもらえる場合もあります。

症状は人それぞれで、他の人には理解しにくい部分もあります。ですから1人で悩むことが多いかもしれませんが、遠慮せずに受診しましょう。

もしかしたら、月経困難症かも?

生理の前に腰の痛みと吐き気があるなら月経前症候群が疑われますが、月経困難症は生理中の症状です。病気が隠れている可能性もあります。どんな病気、症状がでるのでしょうか。

どんな病気?

女性特有の生理痛がひどくなったものを月経困難症といいます。月経困難症は原因によって「機能性月経困難症」と「器質性月経困難症」とにわけられています。

機能性月経困難症

原因ははっきりとわかっていない月経困難症です。子宮を収縮させるホルモンが関係しているとされています。

器質性月経困難症

子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因となって月経困難が起こているときは器質性月経困難症とよばれます。

どんな症状がでてくるの?

下腹部痛、腰痛、頭痛といった症状が現れます。子宮を収縮させるホルモンは、胃も収縮させる作用があります。その作用により激しい吐き気に襲われることもあります。

何科を受診すればよいですか?

婦人科の受診をおすすめします。こちらも様々な薬が開発されています。また、漢方を処方される場合もあります。体を冷やさないように、ストレスをたまないようにしましょう。

この吐き気は胃がんの可能性も?

腰から背中にかけての痛みと、吐き気が続くようなら疑ってみてもいいかもしれません。しかし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍でも同じような症状がでてきます。

どんな病気?

初期の段階では胃の粘膜に癌ができます。そこから胃の壁の奥にまで進行し、転移していきます。スキルス胃がんとよばれる種類の胃がんもあります。胃の粘膜には少ししか癌ができず、奥でどんどんと増殖していく発見が難しい癌です。

どんな症状がでてくるの?

みぞおちあたりに違和感があるようになります。また、胃もたれ、膨満感、ゲップがたくさんでるといった症状が初期段階には表れます。また、背中の真ん中あたりに違和感があることもあります。腰の上のほうなので腰痛と勘違いする人もいるようです。

ただし、初期の段階の症状は胃潰瘍でも同じような症状がでます。胃がんであるとすぐには判断できません。

何科を受診すればよいですか?

消化器科が専門です。毎年の健康診断や人間ドックで発見されることがあります。定期的に検診を受けることが早期治療の第一歩です。

もしかしたら、子宮内膜症かも?

生理痛だと思っていたら、子宮内膜症だったという話はよく聞きます。女性ならば人ごとではないですね。どんな症状がでるのか調べてみましょう。

どんな病気?

通常、子宮内膜が子宮外にできる病気です。剥がれ落ちた子宮内膜は生理となって体外に排出されますが、子宮外に子宮内膜ができてしまうと剥がれ落ちた子宮内膜が体内に留まることになります。そして、体内の組織と癒着したり、炎症を起こしたりする原因となります。

どんな症状がでてくるの?

子宮内膜がどこにできて、どこと癒着してしまったかによって症状は異なるようです。一番多いのは子宮に近い腸にできて癒着してしまうケースです。この場合、生理痛、下腹部痛、腰痛が起こります。また、通常の生理痛のように頭痛や吐き気が症状として現れる場合もあります。

何科を受診すればよいですか?

月経困難症や月経前症候群と同じように婦人科を受診しましょう。

その他腰の痛みと吐き気で知っておいたほうがいい情報を

熱が伴う場合は?

発熱がある場合は、どこかで炎症が起こっています。腎盂腎炎も発熱を伴います。腰痛と発熱が同時に起こる場合、化膿性脊椎炎や急性腹膜炎など命に関わる病気の可能性があります。速やかに病院を受診しましょう。

突然痛みと吐き気が来る場合は?

突然の吐き気で疑われるのは食中毒です。腰痛もあると、結石が疑われます。また、脳からの信号という可能性もあります。最悪、脳卒中も考えられます。

腹痛も来ている場合は?

やはり、内臓疾患が疑われます。筋骨格の歪みや筋肉痛では腹痛も腰痛も来るということは、相当激しい運動したあとの筋肉痛でもない限りないからです。迷わず受診しましょう。

悪寒、寒気も来る場合は?

発熱を伴う前兆です。腰痛、吐き気、発熱と揃うと重大な病気の可能性が高いです。早めの受診をお願いします。