リンパって聞いたことはあるけれど、実際は何だろう?と思っている方も多いのではないでしょうか?リンパとは、細胞組織から必要に応じて作られる液体(血しょう)で、リンパ球や白血球を含んでいるものです。いらなくなった老廃物やウイルスなどの病原体、淡白成分などを回収しながらリンパ管を通って心臓へ送り出す、いわば下水道のような役目をしています。そしてリンパ液のフィルターのような働きをしているのがリンパ節で、首や脇、足の付け根などにあります。
心臓に運ばれたリンパ液は腎臓、膀胱へ運ばれ体外に老廃物を排出します。リンパ管は、皮膚の静脈と平行して流れている浅いリンパ管と、内臓や筋肉などの近くにある深いリンパ管があり、全身に網目状に広がっているものです。リンパ管にリンパ液が滞ると不調が出るといわれています。
リンパの役割
リンパの役割は主に以下のようなものがあります。
- 冷え性や免疫改善
- ウイルスなどの抗体を作る
- 細菌や異物を血管の中に侵入させない
また、リンパが滞ることで起こりうる影響としては、以下があります。
- 免疫力の低下
- むくみ
- たるみ
- 疲労やこり
- しびれ
- 便秘
- 血行不良
リンパが滞る原因は?
リンパは、歩いたり運動したりして筋肉が収縮・弛緩することで動くことができ、筋肉が動かないと可動できません。そのため、運動不足や、冷え、ストレスなどで筋肉の動きが悪くなると、リンパも滞ってしまいます。また、塩分を取りすぎることでもリンパの動きが悪くなります。
自宅でできるリンパマッサージで冷えを解消!
人間の体にある筋肉の70%が下半身に集中しているといわれています。つまり、下半身をしっかりマッサージし、リンパを流してあげることで冷えの改善につながります。それでは、毎日無理なくできるリンパマッサージをご紹介します。
用意するものは、マッサージオイルまたはマッサージクリーム。マッサージをする前には、必ずお水をしっかり飲んで行います。これは、老廃物を流しやすくするためです。リラクゼーションサロンへ行くと、このように水分を取るように勧められることが多いと思います。自宅で行う時もぜひ水分はしっかりと取ってください。そして、お風呂でしっかりと体を温めておきます。入浴が難しい時には、マッサージする部分を充分にお湯で温めてから行います。ここまでが準備段階。用意が整ったら、まずは足からスタートしましょう。
足裏・足首
- 手をグーの形にして足の裏全体を強めにもみほぐします。この時は少し強めの力で行います。
- 足の裏の中央あたりのくぼみをギュッと押します。ここは湧泉(ゆうせん)というツボで体全体のリンパの流れを良くしてくれます。
- 足指、足の指の間、指の付け根、土踏まず、かかとという順番で、少し強めにマッサージしていきます。
- 手をグーにし足の甲の骨の間を、手の指の第一関節でしっかりもみ流します。これを、両足行います。
- くるぶしの周りの筋肉をほぐしていくように、マッサージをします。こちらも両足行います。
- アキレス腱をつまみ上げるようにしてマッサージを行いましょう。
ひざ下
- 足首の裏側から膝裏のリンパ節までの間を、リンパを流すことを意識して下から上に向かって20回ほど両手でさすります。
- 膝裏をまんべんなく、3秒ほど押していきます。
- 両手を使って、くるぶしのあたりからひざ下まで、雑巾を絞るようにスライドさせていきます。5回ほど行うと足が温かくなってきます。
- 両手をグーにして拳をつくり、くるぶしのあたりからひざ下までをグーの拳をスライドさせます。これを5回ほど行います。
膝裏には、リンパ節があり、老廃物が集まってくる場所なので効果的です。
内もも
太ももの筋肉は大きいので、太ももの筋肉が冷えると内臓や体全体も冷えてしまいます。
内ももが冷えている時は、子宮が冷えているといわれているので、女性は特に気をつけて冷やさないよう心がけてくださいね。一度触って冷えているか確認してみましょう。
- あぐらをかきます。反対側の足は膝を立てても大丈夫です。
- 手のひらを使い、内ももの真ん中にある骨の際を、膝上からふとももの付け根(鼠蹊部)までを徐々にもみ上げていきます。
- ひざの上からふとももの付け根(鼠蹊部)までを老廃物を流すようにスライドさせてマッサージします。
まとめ
このマッサージはお風呂でもすることができるので、ぜひ毎日行ってみてください。毎日少しずつでも続けていると、血行改善やむくみの軽減につながります。冷えは、万病の元です。いろいろな工夫を覚えて冷え対策をしっかり行いましょう!