腰痛の原因を完全網羅!もう腰痛で悩まない!

急な腰痛。ずっと続く慢性的な腰痛。つらいですよね。

人間が2足歩行するようになったから、重い頭と上半身を支える腰に負担がかかるようになったのでしょう…といっても、今さら4足歩行に戻るわけにもいきません。

では、現代の医学ではどんなことが腰痛を起こす原因とされているのでしょうか。

そもそも腰痛の原因とは

筋・筋膜性腰痛の場合

筋肉や、筋肉を包んでいる膜状の組織(筋膜)が原因で起こる腰痛を、筋・筋膜性腰痛といいます。

筋・筋膜性腰痛には、急性の腰痛(いわゆるぎっくり腰)と慢性の腰痛があります。急性の場合は、重いものを持ち上げるなどして急に筋肉に負担がかかったとき、それに耐えきれずに筋肉や筋膜に小さな傷ができて、痛みを引き起こします。

慢性の場合は、長時間同じ姿勢を続けたり、腰に負担のかかる姿勢を続けることによって、筋肉や筋膜の緊張が強くなって痛みが出ます。

椎間板ヘルニアの場合

背骨と背骨の間には、クッションの役割をしている椎間板という組織があります。椎間板の中にはゼリー状の組織が入っているのですが、椎間板が強く圧迫されるとこれが外にはみ出し、神経を圧迫して痛みを起こすことがあります。腰から下半身にかけて、痛みとともにしびれが出ることも多くあります。

痛みを抑える治療をしていると、数か月程度でよくなっていくものも多いのですが、症状がひどい場合には手術を勧められる場合もあるようです。

骨粗鬆症の場合

骨も人間の他の組織と同じように、新しい組織ができては古い組織と置きかわる新陳代謝を繰り返しています。年をとると、この新陳代謝のバランスが崩れ、骨がもろくなっていってしまいます。女性の場合は、もともと男性よりも骨密度が低いのですが、閉経するとホルモンの影響で急激に骨密度が下がっていき、骨粗鬆症になりやすくなります。

骨密度が20歳~44歳の平均値の70%未満になると骨粗鬆症と診断されます。

骨がもろくなっていると、重いものを持ったり、しりもちをついたりといったちょっとしたきっかけで背骨の圧迫骨折を起こすことがあり、背中や腰の強い痛みを引き起こします。背骨の圧迫骨折を繰り返すことにより、背が縮み、背中が丸くなります。

なるべく痛みが出ないようにとあまり動かないでいると、筋肉が弱って、筋・筋膜性の腰痛も起きやすくなります。

脊柱管狭窄症の場合

背骨は、椎体と椎弓という部分からできていて、その間の空間に脊柱管という神経の通り道があります。年をとると、脊柱管のまわりの組織が分厚くなったり変形したりして、脊柱管が狭くなっていきます。神経を圧迫したり刺激してしまうほど脊柱管が狭くなると、腰や足に痛みやしびれが出ることがあります。

脊柱管狭窄症では、しばらく立っていたり歩いたりすると足に痛みやしびれが起こって、それ以上歩くのがつらくなり、前かがみになってしばらく休むとまた歩けるようになる、という症状が出ます。腰をそらすと脊柱管が狭くなって症状がひどくなりますので、杖をついたりシルバーカーを使ったりして前かがみの姿勢をとると楽なようです。

変形性腰椎症の場合

年をとると、椎間板の弾力が失われていき、腰椎どうしがぶつかるようになります。そうすると腰椎のかどの部分が増殖してとげのようになり、それが神経を刺激したり圧迫したりして痛みが出るようになります。朝起きたときや、じっとしていたあと動き始めたときなどに痛みが出やすいようです。

変形性腰椎症は自然な老化現象で、誰にでも起こる可能性がありますが、特に重労働や激しいスポーツをしていた人がなりやすいようです。大部分は痛みをやわらげる治療が行われますが、日常生活に支障がある場合には、骨のとげのようになった部分を切除する手術が行われることもあります。

内臓疾患の場合など

筋肉や骨に異常がなくても、内臓の病気からの影響で腰が痛くなることがあります。そのほか、線維筋痛症、脊椎すべり症などの病気によっても腰は痛みます。
また、ストレスなど心理的な要因で腰に痛みが出る場合もあります。

女性に起こりやすい腰痛の原因はどんなもの

腰痛の原因は、性別というよりは体の使い方によって異なります。女性に起こりやすい腰痛は、重いものを長時間抱えることによって起こる腰痛と同様です。

この場合、お腹を前方に、お尻を後方に突き出すような姿勢になって、腰のカーブがきつくなりがちです。そのため腰の筋肉が常に緊張状態になってしまい、痛みが出やすくなります。

ハイヒールを履いている人に起こる腰痛は、立ち姿勢がよくない場合に起こる腰痛と同様です。腰のカーブがきつくなりすぎたり、逆にまっすぐになってしまったりして、腰の筋肉に負担がかかる姿勢を続けることによって痛みが出ます。

男性に起こりやすい腰痛の原因はどんなもの

男性に限りませんが、長時間車の運転をするような職業の人は、気をつけないと腰痛になりやすいといえます。車の座席に浅めに座ったり、背もたれを倒しぎみにして座ると、腰が丸くなった姿勢になってしまいます。

短時間なら問題はないかもしれませんが、長時間このような姿勢を続けると、腰の筋肉に負担がかかり、痛みが出ます。長時間のデスクワークをする人も、同じように、腰が丸くなった姿勢を続けることで痛みが出ます。

また、座っているときに足を組んだり、机に片肘をついてあごを支えたりして左右不均等な姿勢を長時間続けていると、片方の腰にだけ痛みが出る場合もあります。

腰痛の原因に内臓は何か関係がある?

腰痛に関する関連痛とは

体のどこかに病気が起きているとき、そこから離れた場所に痛みが出ることがあります。たとえば、心臓病の人が肩に痛みを感じたり、盲腸(虫垂炎)の人が胃のあたりに痛みを感じたりすることがあり、これらを関連痛といいます。

関連痛は、神経の通り道が近くにあるために、脳が内臓などの痛みを別の場所の痛みと勘違いしてしまうために起こると言われています。内臓などが病気になると、腰に関連痛が出ることがあります。たとえば、腎臓や尿管の結石、肝臓や膵臓、胆嚢の炎症などによって腰痛が起こることがあります。

関連痛を疑うとき

腰の痛みが出ている場所に、筋肉の緊張などがみられない場合や、鍼灸マッサージなどの治療を何回か受けても痛みが改善しない場合、だんだん痛みが強くなるような場合は、まず整形外科を受診しましょう。骨などに問題のある整形外科的疾患でなければ、内臓からの関連痛の可能性があります。

腰痛と筋肉の関係は?

腰痛の多くは、筋・筋膜性のものです。筋肉や筋膜の緊張が痛みを引き起こします。ではなぜ、筋肉が緊張してしまうのでしょうか。

人間の体は、重い頭や上半身を支えるために、背骨がS字状のカーブを描いています。背中の部分が後ろに向かってふくらみ、腰の部分が前に向かってふくらむカーブです。

このカーブがきつくなりすぎたり、逆にまっすぐに近い状態になってしまうと、筋肉の負担が大きくなって緊張しやすくなります。また、同じ姿勢をずっと続けることによっても筋肉は緊張します。

こうした筋肉の緊張による痛みがずっと続いてしまう状態が、慢性の腰痛には多いです。さらに、筋肉が緊張して伸び縮みの余裕があまりないときなどに、重いものを持ち上げたり、体をひねったりしてそのときの限界を超えて筋肉を使おうとすると、筋肉や筋膜に小さな傷ができてしまいます。これが急性の腰痛、いわゆるぎっくり腰です。

痛みが出ると、その影響でますますそのまわりの筋肉も緊張してしまい、腰全体が痛くて動かせないような状態になってしまうこともあります。

腰痛の原因が不明な場合はどうすればいい?

痛む場所に負担をかけないようにして休み、可能なら鍼灸マッサージ治療院や整形外科を受診しましょう。筋肉や筋膜に原因のある腰痛であれば、鍼灸マッサージ治療でかなり改善するはずです。

鍼灸マッサージ治療院で何度か治療を受けても痛みがおさまらなかったり、より強くなるようなら、整形外科を受診して相談しましょう。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、整形外科的疾患による腰痛の場合は、整形外科で診断がつきます。

整形外科で問題がないと言われても痛みがある場合は、内科に相談してみましょう。レントゲンなどで問題の存在が推定できる場合は整形外科から紹介状を出してくれます。内臓に問題があって腰痛が起こっているのであれば、そちらを治療しなければなりません。

整形外科的疾患でも内臓疾患でもない場合は、ストレスなど心の問題が原因で体に痛みが出ている可能性もあります。この場合は心療内科を受診しましょう。

その他腰痛の原因で知っておくべき知識

筋・筋膜性腰痛になる一番の原因は、普段の姿勢のありかたです。腰に負担のかかる姿勢を長時間続けると、慢性腰痛の原因になりますし、急性腰痛を引き起こしやすくなります。立っているときも、椅子に座るときも、床に座るときも、背骨の自然なS字カーブを保つように心がけましょう。

また、1時間ごとに軽く体を動かすなどして、長時間同じ姿勢を続けないことが大切です。寝具がやわらかすぎたり、へたってしまって腰が沈み込むようになっていると、眠っている間も腰に負担のかかる姿勢を続けることになってしまいます。朝起きたときに腰が痛むようであれば、寝具の状態を確認しましょう。腰痛のある人は、腰が沈み込まない寝具を選ぶことが大切です。

骨粗鬆症や脊椎管狭窄症などの病気がある場合は、背骨のS字カーブにはこだわらず、痛みの出にくい姿勢をとりましょう。眠るときにはいろいろな形のクッションを利用すると楽な場合があります。

まとめ

腰痛の原因には、筋肉や筋膜によるもの、骨などの病気によるもの、内臓の病気によるもの、心理的な要因によるものなどがあります。筋・筋膜性腰痛の原因の多くは、長時間腰に負担のかかる姿勢を続けることによるものです。

腰痛の原因がよくわからないときに受診する優先順位としては、鍼灸マッサージ治療院→整形外科→内科→心療内科がおすすめです。