立ちくらみは改善できる?気になる3つの原因と対策とは

突然目の前がぐらぐらふらついてしまう立ちくらみ。
場合によっては立っていることも難しくなり、外出先で立ちくらみが起こるととても危険です。
「立ちくらみの原因は?」 「立ちくらみは予防できる?」
今回はそんな疑問に答えるため、立ちくらみの原因と対策についてまとめてみました。

ふらついている女性

引用https://www.shutterstock.com

立ちくらみとは?

急に立ち上がったときに視界がぐらぐらしたり、起き上がった拍子にめまいを起こしてフラフラしてしまう。
このような症状は一般的には立ちくらみと呼ばれていますが、正式には起立性低血圧といい、血圧の一時的な低下によって引き起こされます。
場合によっては非常に危険なものですが、原因を理解してしっかり対策を行えば危険は最小限にできますし、立ちくらみそのものを予防することも可能です。

立ちくらみの具体的な原因は?

立ちくらみが低血圧によって起こるのはわかりましたが、その具体的な原因はなんなのでしょうか?
今回はいくつか考えられる原因から、最も大きいと言われるものを3つ取り上げてみます。

原因その1 自律神経の乱れ

自律神経とは呼吸や消化、心臓の動きなど、普段私たちが意識していない体の動きを司る神経のこと。
緊張を司る交感神経と休息を司る副交感神経で構成されていて、このふたつが交互にバランスよく働くことで、私たちの体と心は正常に保たれています。

たとえば、日中は仕事をしたり遊んだりして体も心も活発に動いて緊張していますが(交感神経優位)、夜眠るときは全身が脱力してゆったりしていますよね(副交感神経優位)。
しかし、寝不足が続いて十分な休息が取れない、あるいは過剰に寝過ぎてしまった、なんていうときは、心も体も不調を感じるはずです。

このようにふたつの神経のバランスが乱れると、自律神経がコントロールしているあらゆる部位に不具合が生じてしまうのです。
自律神経が司る範囲には血流も含まれているため、その自律神経が乱れると血圧が不安定になり、立ちくらみが起きやすくなるわけですね。

原因その2 脳貧血

脳貧血とは一時的な脳の血流不足であり、一般に言われる貧血とは少し違います。
その仕組みは、座っている状態、あるいは寝ている状態から立ち上がるなどして急激に頭の位置が変わり、それに血流が追いつかず脳が貧血を起こすというもの。
その際の症状のひとつとして、立ちくらみがあるのです。

また、電車などでずっと立っていると急に目の前が白くなったりチカチカしたりという経験はありませんか?
実はこれも脳貧血による症状のひとつで、いわゆる「血の気が引く」という状態ですね。

もちろん、全身の血液が不足した状態である普通の貧血の場合も、立ちくらみは主要な症状のひとつです。
貧血そのものは栄養不足やホルモンバランス、内臓の疾患など細かい原因を挙げればキリがありませんが、中には慢性的な鉄分不足によるかくれ貧血なんていうものもあります。

「なんだか最近栄養状態が良くないかも知れない」と思う人や、普段から貧血気味の人は、立ちくらみの原因として貧血をまず疑いましょう。

原因その 立ちくらみをともなう疾患

立ちくらみをともなう病気というのは意外と多いものです。

代表的なのは夏に急増する熱中症で、立ちくらみやめまいは発症のサインともいえる初期症状のひとつです。
それから、最近なにかと耳にするメニエール病。
メニエール病は内耳の病気で、体の平衡を保つ三半規管に影響を与え、これによりめまいや立ちくらみを引き起こします。

また、糖尿病や脳腫瘍、脳梗塞、脳血栓、動脈硬化といった命に関わる病気も、血流に影響を与えて立ちくらみを起こす可能性をもっています。
これらの病気はなかなか身近には感じられないかも知れませんが、けして珍しい病気ではありません。

場合によっては重い病気が隠れていることもあるため、「たかが立ちくらみ」と軽く考えるのは危険だといえるでしょう。

回っている景色

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立ちくらみには女性特有の原因もあり

立ちくらみは男女や年齢を問わず起きるものですが、割合としては女性の方が多く、それには女性だからこその原因があります。
それは、女性ホルモンのバランスの乱れ。

女性ホルモンは脳の視床下部から分泌の指令が出されますが、この視床下部は自律神経をコントロールしている部位でもあります。
よって、ホルモンバランスの乱れは少なからず自律神経に影響を与えてしまうのです。

これは逆の場合でも同じことで、自律神経が乱れれば女性ホルモンも乱れやすくなります。
そして、女性は排卵や生理、妊娠中や産後、更年期といったタイミングで、個人差はあってもどうしてもホルモンバランスが乱れてしまうもの。
そのため、周期的に、あるいは人生の節目などで立ちくらみやめまいといった症状に悩みやすいのです。

また、女性はダイエット目的で極端な食事制限をすることも多く、鉄分をはじめとした主要な栄養の不足によって貧血を起こしやすい傾向があります。(もちろん、男性がまったくあてはまらないわけではありません)
つまり、女性は体の構造上、そして美への探究心から、立ちくらみを起こしやすい人が多いのです。

どんな症状?どんな時に起こりやすい?

ここからは、立ちくらみの症状や、どんなときに起こりやすいのかを見ていきましょう。
もしかしたら「え、これって立ちくらみだったの?」と驚くかも知れませんよ。

立ちくらみの症状はさまざま

あなたは立ちくらみと聞いて、どんな症状を思い浮かべるでしょうか?
実は、一口に立ちくらみといってもその症状にはいろいろなものがあり、人によって認識が異なることもけして少なくないのです。

一般的に立ちくらみの症状として多いのは、以下のもの。

  • 頭がふらっとするような軽いめまい
  • 目の前がぐらぐらしてまっすぐ立っていられない状態
  • 視界が不明瞭になり真っ暗、または真っ白になる
  • 目がチカチカする
  • 手足がガクガクと震える

場合によっては上記のものが複数同時に起こることもありますし、手足のしびれや冷や汗、頭痛、吐き気、耳鳴りなどが起こることもあります。

立ちくらみが起きやすいケース

次に、立ちくらみが起きやすい状況を見ていきましょう。
これにはある程度の傾向が見られます。

  • 寝起き:朝だけではなく昼寝から起きたときなども含む
  • ずっと座っていた状態から立ち上がったとき:長時間のデスクワークが終わったときなど
  • 一定時間立ち続けたとき:学生時代の朝礼や通勤電車の中など
  • お風呂上がり:お湯から出た瞬間

他にも立ちくらみを起こすケースはありますが、多くは「長時間じっとしている状態で急に動いたとき」だといえますね。

また、ここで注目したいのはお風呂上がりです。
お湯につかっている間は体が温まり、なおかつ水圧の働きによって血流が促進されます。
この状態で急に立ち上がるとどうなるか? 頭の位置の急激な変化に血流が追いつかないばかりか、それまでかかっていた水圧がなくなり、重力によって脳の血液はいっきに下半身へと降りていきます。
つまり、この場合の立ちくらみは、頭の位置の変化と水圧というふたつの要因による脳貧血が原因。
このことから、お風呂上がりはトップレベルに立ちくらみを起こしやすい状況だといえるのです。

立ちくらみを予防するには?もし立ちくらみが起こったら?

困った立ちくらみ、気になるのはどうしたら改善・予防ができるかですよね。
また、もし立ちくらみを起こしてしまったらどうするのがベストなのでしょうか?

頭の位置を変えるときはゆっくりと

立ちくらみを回避すのには頭の位置を急激に変化させないことです。
先程述べた、立ちくらみの起きやすいタイミングには、下記のことを意識してみて下さい。

  • 朝起き上がるときはいきなり上体を起こすのではなく、先に足をベッドから下ろし、ゆっくりと起き上がる。
  • 浴槽から出るときは、かけ湯をしながらゆっくり立ち上がる。
  • デスクワーク中、1時間に1回は立ち上がって少し動くようする。そうすることで立ちくらみだけじゃなくむくみの防止にもなりますよ。

生活習慣の見直し

規則正しい生活を送れば、自然と交感神経と副交感神経のバランスが正常化し、自律神経が整って立ちくらみを予防することができるでしょう。

まずは、休息や睡眠をしっかりとることが大事。
現代人は忙しさから心も体も緊張状態が続き、交感神経が優位になっている時間が圧倒的に長いのです。
夜は決まった時間にたっぷり寝る、あるいはゆったりとリラックスして過ごす時間を作り、副交感神経を働かせましょう。
のんびりストレッチしたり、アロマを焚いたり、お気に入りの曲を聴きながらぼんやりするのもいいですね。
ストレスも緩和され、心の緊張がほどけていくでしょう。
また、ストレスによる自律神経の乱れの予防・改善には瞑想もおすすめなので、ぜひ実践してみてくださいね。

生活習慣を整えるのであれば、食事の見直しも重要です。
基本は毎日3食しっかり食べることですが、栄養バランスがきちんと整っていなければあまり意味はありません。
食事の栄養バランスを意識するときは、1食1食のバランスを見るより、1日単位、あるいは3日単位でのバランスを見るようにするのがポイント。
そうするとあまりストレスを感じることなく、食事を楽しむ余裕も生まれるでしょう。

忙しくてどうしても食事がおろそかになってしまう場合は、サポートとしてサプリメントを利用するのもあり。
ただし、食事からとる栄養とサプリからとる栄養は厳密には異なるものなので、全面的に頼ってしまうのはNGです。

立ちくらみが起こった時は

「今のところ病気の可能性もないし、立ちくらみの原因がただの脳貧血なら気にしなくてもいい?」
そう思うかも知れませんが、立ちくらみはただ視界が不明瞭になってフラフラするだけではありません。
立ちくらみによる二次被害も、けして無視してはいけないのです。

  • お風呂上がりは滑りやすい浴室で転倒の可能性が上がるので要注意。
  • 人通りが多い場所で立ちくらみを起こしてしまった場合は、人や物にぶつかってしまう。

注意していても起こってしまうもの、それが立ちくらみです。
もし立ちくらみが起こったら、直ぐに立ち上がらずその場でじっとする ことが大切です。

顔をおさえている女性

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あまりにも酷い場合は病院へ

立ちくらみがあまりにも頻繁に起こる、あるいは失神してしまうなど症状が重い場合は、何らかの病気が原因の可能性が高くなります。
なるべく早く専門医の診察を受け、しかるべき治療を行いましょう。
受診する医科は、ひとまず内科。あるいは神経内科などが相応しいですね。
最近は総合内科をもっている病院も珍しくないので、そういった病院を選択するのもいいでしょう。