鍼がツボに効く理由って?鍼灸治療とツボの関係

鍼灸治療とツボの関係とは

鍼がツボに効く、その理由とは?

ツボ押しというと真っ先に鍼を連想すると言う人も多いかと思いますが、どうして鍼はツボに対して効果的なのか気になったことはありませんか?

なぜツボに鍼を刺すと、病気や怪我が治るのかは、実際のところはっきりとわかっていません。
最近では、神経生理学が発達してきたことにより、鍼灸治療がツボに効く理由が唱えられてきました。しかし、その内容は、特定の箇所に鍼を刺したときのそれぞれの反応ではなく、皮膚に鍼を刺した時の一般的な反応についてのみです。
その為、言ってしまえば各研究者の独自の意見というレベルに留まります。

ツボの概念は中国で生まれました。古代中国の時代から、様々な経験が積み重ねられて、現在の技術が世に浸透しています。

古代中国の時代では、虫垂炎になったら死を覚悟したとも言われています。食べ物も今のように食べやすい物ばかりではありませんでした。その為、歯が痛くなって食べ物を食べれなかった人もいます。当時の医者は色々な症状の患者を相手に、必死になって体中の色々な箇所を押してみました。

病気の症状や時期に差はあるものの、それぞれの症状でどこを押したら改善していくかというのを発見していったのだと考えます。
親指の付け根から肘にかけて、有名な顔の病気を治すツボがあります。この辺りを刺激することで、顔周辺の血液の循環が良くなるということは今や当たり前になっています。顔面麻痺の患者にもこの親指の付け根から肘にかけて刺激し、治療していったと思います。

古代中国の人は、必死になって体中の色々な箇所を押した結果、色々な症状を治していったと考えられます。

いろいろな病気と鍼治療の関係

古代中国の話とは別に、虫垂炎の患者を鍼治療で治す内科の先生もいます。その先生は医者になりたての頃、虫垂炎の患者に、良く効くと言われていた向こう脛のツボを試してみたようです。

その虫垂炎の患者の向こう脛にある圧痛点を確かめ、そこに鍼をした後に外科へ送りました。すると、その患者は外科医院に着くころに症状がほとんど改善してしまったのです。その為、受け入れた外科の先生からは誤診だと言われる程、患者も内科の先生も非常に驚き、不思議に思っていたようです。

今度は、虫垂炎の患者で鍼灸師の人がいました。本人の承諾の上、本当に虫垂炎には向こう脛のツボが効くのか試してみました。
同じく圧痛点に鍼を打ったところ、なんと翌日には全く痛みがなくなり、元気に退院していったそうです。

今となっては虫垂炎を外科的に治すのは当たり前になってきていますが、当時の古代中国では、虫垂炎の患者に対し、足のツボを一生懸命押して治療をしていた人がいたかもしれません。

私の父親は、胆嚢結石の手術を受けたことがあります。胆嚢結石とは、胆嚢の出口に胆石がたまった状態のことを言い、私の父親はまさにその状態でした。手術日までの一ヶ月間、胆嚢結石発作が何回も起こっていました。しかし、ツボに鍼を刺すことによって、一瞬で痛みがとれたのでした。
もちろんブスコバンや痛み止めなどより効果抜群でした。

最初に書いたように、なぜツボに鍼を刺すと病気や怪我が治るのかというのは、実際にはまだわかっていません。
しかし、ツボを刺激することで末梢神経から中枢神経が刺激され、ある種のモルヒネ様ホルモンが自律神経を介して、自然治癒力を向上させることは間違いありません。
それは、皮膚に麻酔をしている状態でツボを刺激しても全く効果がないということと、抗麻薬作用の薬を服用した状態の人に、鍼でツボを刺激しても効果がないということは確認されているからです。

鍼治療は、ツボを刺激することで体の奥の方から治していく、とても優れた治療法です。